カナダ🇨🇦で正社員

さて今回はカナダでの就職について。

 

カナダ人経営の会社で現地採用され早11年半。

 

最初はデータ入力から始まり今はそこそこやり甲斐のある仕事をさせてもらってます。

 

正直英語は未だに全然です。

 

英語が完璧じゃなくても仕事ができるのか?

 

できます。

 

日本語だって専門用語は最初はちんぷんかんぷんでも使ってるうちに慣れてくるでしょ?英語で仕事をする時も同じです。逆に私が仕事で普通に使ってる英単語をカナダ人が理解できないということも多々あります。

 

正社員には簡単になれるのか?

 

人によりますし運もありますが簡単ではありません。

 

カナダは学歴社会です。そしてシステムが根本的に日本と違います。

 

ここで私の経歴についてちょっとお話ししたいと思います。

 

私は中学生の頃、大学生というものは一度大学に入ったら目的もなく飲んで遊んで卒業してお金を無駄にするものだと思っていました。(当時バブル期)

親からは私が大学に行くのなら土地を売らなきゃいけないと言われ(実際には姉も妹も大学、短大に行って土地も売ってないんですけど笑)考えた末、大学に行ってお金を無駄にするよりは就職しようと思い簿記を勉強するため商業高校への進学を決めました。

入学してまもなく一人の先生が授業の前に言いました。

これから3年間この学校で一生懸命勉強して資格を取ったら専門学校や短大などに行く必要はない。全く同じことを勉強するんだから。無駄な時間やお金を費やさなくていいんだ、と。

私はその通りだと思い頑張って資格も沢山取り、卒業後はとある会社に就職しました。資格を持っていたおかげで初任給は短大卒扱いでした。配属は総務課。受付から福利厚生の手続き、パートさん達の給与計算、秘書みたいなことなどを広くこなしていました。

そこで2年働いた後ワーキングホリデーの制度を利用してカナダへ。その時カナダが大好きになって移住を考えたのですが移民申請する上でネックになったのが学歴。ポイント制で大卒と高卒では大きく違っていたのです。そこでこのままでは申請しても永住権は取れないと判断し帰国。ポイント稼ぎに短大卒業資格を得るため通信教育で受講。簡単に卒業できるよう英語科を選び、卒業できました。

その後カナダに対する情熱は完全に冷めてしまっていたのですが訳あって(そのうちお話しします。)カナダに移住することに。

無事永住権が取れ、最初は語学学校に通っていましたがこれからどうしようと考えた時にふと経理の仕事に就きたい!と思い、簿記を英語でおさらいするためカレッジに入学しました。

一年の短期のコースでしたが、これを修了したタイミングで今の会社が人材を求めてカレッジに連絡したのがキッカケでカレッジから連絡があり、面接、採用となりました。私の場合は超ラッキーでまともな就職活動なしで就職できました。

が、それは10年以上も前の話。

その後社内でも違うポジションに応募したりしましたが相手にされなかった事も。その時の面接の時に言われたことを紹介します。

1. 簿記の勉強をした、と言うけれど高校なんてお遊びのようなもの。学歴としても経験としても認められない。資格も日本でのみ有効、基準がわからないからカナダではそれが有利に働くことはない。

2. ここでは英語が喋れて当たり前。大学で英語科なんて意味がない。(特に経理関係では。)

3. いろんな職歴があるけど「経理」のポジションで働いているものがないのでこれも経験として認められない。

 

というようなものでした。

 

ここで日本とカナダの根本的な違いを実感。

日本だと専門職ではない限り、どこの大学へ行ったか、どの会社に就職したか、というのが大事。一度会社に入ってしまえば人事異動などでポジションは変わってしまう。

 

対してカナダでは何を勉強したか、どの職種に就いたか、というのが大事。一度仕事についたらその道でキャリアを積んでいく。つまりみなさん「その道のプロ」を目指すわけです。転職するときは他の会社の同じような職種で探しますしキャリア替えをしたいときは学校に行って一から勉強する。

 

どちらも経験した私としてはどちらもメリット、デメリットがあり、同じ会社で長く働く事の多い日本では日本式の方が合ってるし転職が当たり前のカナダではカナダ式の方が理にかなってると思います。

 

ただカナダで働きキャリアを積んでいく事を念頭に置いているのなら若いうちに進みたい道を決め、そのジャンルの勉強をした方が近道だと思います。もしタイムマシーンがあって若い頃の自分に会えるなら大学に行って経済学部などで学ぶことを勧めるでしょう。

 

でも人生って色々あるし思うように進まないことも沢山あるんですよね。私も今の位置にこれるまで随分遠回りをしてしまった感があります。ただ無駄になったことは一つもありません。商業高校で簿記を学んで良かったと思いますし色んな経験をしたからこそ今の自分があると思っています。

 

ここに書いたことは全て私の経験を通して感じてきたことであり人それぞれ違うと思いますがこの私の経験がちょっとでもこれからカナダでの就職を考えてる人達の参考になれば嬉しいです。

 

カナダでの働き方、社内での人間関係、コネなどについてまたそのうち書きたいと思います。

 

それではまた!